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2010年12月20日

報道関係者 各位

2010年12月20日
株式会社アクアビット

自動車の世界需要は、2025年に約2億台に拡大

~中国・インドにおけるモータリゼーションの本格化が世界市場を牽引~

~12月18日発売、「未来予測レポート」最新刊で予測~

株式会社アクアビット(本社:東京都中野区、代表取締役:田中栄、以下「アクアビット」)は、2010年12月18日発売の「未来予測レポート2011-2025」<クラウド>において、自動車の世界需要が2025年には約2億台、2008年比で3倍以上の規模に拡大する、という見通しを公表しました。

この予測は、先進国で高齢化や都市集中などにより車離れが緩やかに進む一方、新興国では経済成長に伴って自動車の普及が急速に進む、という将来シナリオに基づくものです。

これまでの自動車産業は、「世界市場」といってもその大半は約10億人(全人口の15%)の先進国が占めていました。自動車は1台数百万円もする上に、燃料やメンテナンスなど多額の費用が掛かるためです。実際に2008年時点の自動車普及台数は、中国では100人当たり3.8台、インドは1.6台にとどまっています。しかし、自動車が仕事や生活で必要なのはどの国も同じであり、特に鉄道など他の交通インフラが十分整っていない新興国であればなおさらです。

既に中国やインドは独自に自動車を開発・生産できる技術力を身に付けつつあります。インドでは小型・低価格車「ナノ」が20万円程度で購入できますし、中国で市場に流通している約半分は50万円以下の国産車です。国内生産によって自動車の価格が下がる一方、経済成長によって購買力は急速に伸びています。
さらに、「電動化」によって新興国メーカーが技術的なキャッチアップを非常に早くできるようになることもポイントです。エレクトロニクス分野は水平分業が進んでおり、世界中から優れた部品を調達できるからです。

2025年には、中国とインドの新車販売台数は年間7,000万台以上に達すると予測します。これは中国・インドの新車販売が、台数ベースでは現在の世界市場を超える規模になることを意味します。

リーマンショックで先進国の自動車市場が軒並み冷え込む中、中国では2008年の940万台から2009年には約1,350万台と約40%もの驚異的な成長を遂げました。さらに2010年には、1,700万台~1,800万台規模への拡大が見込まれています。
一方、インドでも自動車市場が本格的に立ち上がる兆しが見えています。2008年時点の販売台数は約200万台で、10年前の中国とほぼ同じ規模です。中国が毎年300~400万台のペースで上積みしていることを考えれば、インドの販売台数が2015年に1,000万台を超えるのは特に驚くべきことではありません。

「未来予測レポート」シリーズの筆者であり、アクアビット代表取締役である田中栄は、「新興国の台頭で自動車の平均価格が一桁下がり、世界の需要台数が爆発的に増えるのは間違いないだろう。だが、その乗り物が現在の先進国基準で『自動車』と呼ばれているものかは別な話だ。」と述べています。

今回公表した予測は、日経BPコンサルティングが発行する『未来予測レポート 自動車産業 2011-2025』で詳細に解説されています。

「未来予測レポート」は中長期戦略を立案するために、その前提となる「将来の世界観」と「変化のシナリオ」を提示することを目的に作られた企業向けのレポートです。大手企業を中心にシリーズ累計で1,000社以上に導入実績があり、業種・業界を超えた将来シナリオとして、幅広い分野で使われています。

これからは一つの業界だけを見ていても将来を読むことが難しくなっていきます。最新刊の「未来予測レポート2011-2025」は、「クラウド」を共通テーマとして「自動車」「エレクトロニクス」「エネルギー」の3産業にフォーカスしました。テレビやパソコン、携帯電話が今後どうなるか。自動車が今後どう変わっていくか。エネルギーがどう変わっていくかなど、幅広い視点から「ものづくり」の将来予測を提示する内容となっています。

日経BPコンサルティング『未来予測レポート エレクトロニクス産業 2011-2025』より

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    株式会社アクアビット  担当:作間(さくま)
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